春の南房総散策記2024
2024.12.24
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テレビの旅番組でも度々取り上げられる南房総。
季節外れではありますが、2024年春に散策した際の様子を紹介したいと思います。
最初の目的地は大多喜市。
大多喜市は千葉県の中央部に位置し、江戸時代には大多喜城を中心とした城下町として栄えていました。
この城は徳川四天王の一人、本多忠勝が築いたもので、
忠勝の統治によって町は繁栄し、今でも江戸時代の風情を残す町並みになっています。
残念ながら、大多喜城は改修工事中でしたので近くまで行きませんでしたが、
桜の時期には白壁に桜の映える美しいスポットのようです。
大多喜市で行った場所は、地元名物「最中十万石」の販売を行っている御菓子司、津知家(ツチヤ)。
津知家は大正8年創業の老舗和菓子店で、歴史を感じさせる店構えです。
ショーウィンドウには、本田忠勝の兜に、何故だかドラ〇もんのフィギュアが一緒に展示されていました。
お店の人に聞いたところ、忠勝は生涯で大小合わせて57度の戦に参加し、
負け戦もあったが、ただの一度もかすり傷すら負わなかったという逸話が残っていて、
これは未来からタイムマシンで戦国時代に来た猫型ロボットの秘密道具「ひらりマント」のおかげらしく、
それを後世に語り継ぐためにドラ〇もんのフィギュアを飾っている、と言っていました。
実際に現地に行って色々な話を聞くことで、新たな発見があるものだなと感じました。
(信じる人はいないと思いますが当然嘘です。)
その後、勝浦市へ移動して昼食。この日は勝浦の灰干しサバ。
灰干しとは、魚を特殊なフィルムに包み、火山灰の中で魚の水分を取り除き干物にする製法で、
火山灰の中で空気に触れさせずに水分を抜くため、魚が酸化されずに臭みのない干物に仕上がるそうです。
お店は勝浦市の中心街から少し離れた道路沿いにある、鮮魚店に食堂が併設されたお店で、
新鮮な魚料理を食することができます。
かなりの有名なお店らしく、テレビの撮影もよく来ているようで、
撮影に来た芸能人について色々話を聞くことができました。
今回の訪問の少し前に来たタレントについては、気さくですごく良い人だったと言ってました。
ちなみに、日本三大朝市の一つ勝浦朝市で灰干しサバを購入すると、
このお店の2倍以上の金額はするのでご用心を。
昼食の後は、勝浦海中公園へ移動。
展望塔の入場料は海の透明度によって変わるという、
近年話題のダイナミックプライシングをいち早く導入している施設で、
この日の透明度は4m以上と最も高い料金の980円を支払って展望塔へ。
展望塔は高さ24.4m、海中8mの建物で、長い螺旋階段を下って海中水族館へ。
この日の透明度は最も高いとのことでしたが、通常の場所では魚の姿は全く見えず。
見られるのは、餌かごが吊るされた場所に寄ってくる魚ぐらいで、
これなら透明度は関係なく一番安価な料金(160円)でも十分なのではないかと、
釈然としない思いのまま、地上へ戻りました。
勝浦海中公園内には千葉県立中央博物館分館・海の博物館があり、
この時の企画展示は「アサクサノリ2 -ノリの世界-」。案内役はノリノリンだそうです。
そもそも「アサクサノリ1」はいつ開催され、
どれほどの人気があったから「アサクサノリ2」が開催されたのかと思っていたところ、
そんな疑問はノリノリンが解決してくれました。
「アサクサノリ1」は平成18年に開催され、
それ以降の17年間で新たに分かったノリという生き物の最新情報が展示されているとのことでしたが、
全く興味を惹かれず200円の入場も惜しく感じたためスルーして、
今回の散策の最終目的地、大多喜市へ筍料理を食べに移動しました。
道なのかどうか分からない竹林を延々と走り、
車が1台やっと通れるぐらいの手彫りのトンネルを抜ければ、
タイムスリップしたかのような風景が広がり、目的のお店に到着です。
お店は古民家風の佇まいで、各部屋には大きな囲炉裏が設置してあり、
ここで南房総の新鮮な海の幸やお肉を焼いて食べることができます。
4月から5月初めのこの時期だけ、大多喜産の筍料理(お刺身、炊き込みご飯、天ぷら、煮物、お味噌汁)を
メインとしたコース料理が設定されています。
お酒を注文すれば、勝浦市吉野酒造の銘酒「腰古井」が竹筒に注がれ運ばれてきて、
竹筒のまま囲炉裏で燗をし、竹の御猪口で味わうという、最高に贅沢な気分に浸れます。
あまりの美味しさとお店の雰囲気でお酒を飲み過ぎ、
帰りの曲がりくねった山道では、最悪な気分になっていたことは言うまでもありません。
春の南房総ツアー、機会があれば一度行ってみてはどうでしょうか。
ツアーガイドが必要ならば、腰古井4合で引き受けます。