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お客様は神様?それともパートナー?

海外製品の輸入を担当している保坂です。

現在7か国、25社から幅広い製品を輸入しておりますがビジネスに対する考え方や姿勢の違いから板挟みでストレスを感じる事もよくあります。

日本には「お客様は神様」という言葉があります。
1961年に演歌歌手の三波春夫がMC中に放った言葉を、おもしろがってネタにされた事で世間に広まったようです。
その後、企業の社員教育に取り込まれ、良くも悪くもこの精神が売り手、買い手に根付いているようです。
サービス・商品を提供する売り手の思想や精神としては非常に素晴らしいと感じますが、買い手がこれを期待、要求するものではないと思います。
「お金を出して買ってやってるんだ」と買い手が売り手に上下関係を構築するケースが日本では良くあります。
海外には少なくてもこの考えた方はありません、でも、だからといって海外取引先がお客様をないがしろにしているわけではありません。
海外にもCustomer Oriented(顧客志向) Customer Focus(顧客中心)と言う表現があり、こうした考えを重要視する企業はたくさんあります。
また英語にはビジネスパートナー、ビジネスフレンドのような言い方があり、取引先に仲間、相棒と言った見方をし、相互に利益をもたらす友好関係を構築するのです。

毎年2月のある米国見本市では取引先E社が夕食パーティーを主催し招待してくれます。
E社は自社製造もしていますが海外から輸入代理もする販売会社です。
会場近くのレストランを貸し切り100人くらい参加します。
招待客は日頃、製品・サービスを使用する買い手側(代理店・エンドユーザー)だけに留まらず、製品・サービスを提供する売り手側(各国仕入先)までが一同に集結します。

2017夕食パーティーの様子

開会挨拶をするわけでもなく、乾杯音頭を取るわけでもなく、自分で好きな時間に来て、席に座り、好みのお酒をオーダーし、バイング形式の食事を取り、パーティーは自然に始まります。
前菜が出たあと、メインディッシュはオーブンでじっくり焼いたローストビーフ。
1時間くらいして場も和み、お腹も膨れたころ、ようやくE社の社長がステージに立ち、スピーチが始まります。
「仕入先I社の○○さん今日のミーティングに感謝します。新商品開発も順調のようなので我々買い手の未来は非常に明るいです。」「○○社は我々の売上に大きく貢献してくれました。感謝します。」
会場に集まったビジネスパートナーを一社一社丁寧に紹介し、今の成功はこうしてこの一連の関係で成り立っているのだとその功績を互いに称え合うのです。
買い手も売り手も両社の利益が一致するWIN-WINの関係にあり“お客様”や“取引先”をパートナーと呼ぶ真意がここにあるような気がします。

“お客様は神様”-三波春夫さんの公式ウェブサイトには曲解されていることを嘆く文書も掲載されています。

2015年表彰式。2014年アジア太平洋地域で販売首位を受賞した。