人の声に一番近い〇〇
2021.04.05
皆様こんにちは、飼育員Oです。
突然ですが、皆様は“人の声に一番近い音色”を持つと言われている楽器をご存知でしょうか。
それは中国の伝統楽器“二胡(にこ)”というものです。
2本の弦の間に弓が挟まっており、それを引いたり押したりすることで音を出す擦弦楽器です。
2000年代初め頃に、中国のインストロメンタルユニット女子十二楽坊が日本でブームになったこともあり、
楽器に見覚えのある方も多いかもしれません。最近は日本でもかなり多くの方が演奏されています。
私自身は高校生の頃この楽器と出会い、人と少し変わった楽器を始めてみたい!
と思い立ち独学で弾き始めました。
初めはそれはもう酷い音が出て、この世にはピアノのように、
鍵盤を押せば音が出る楽器だけでは無いのだと思い知りました。
そのピアノに始まり過去にクラリネット、フルート等の楽器も習う機会があったのにどれもいまいちピンと来ず
続けられなかったので、今回こそはと躍起になって練習を続け、レッスンにも通い始めました。
その結果段々と演奏ができるようになっていき、自身も前述の人の声に近い癒しの音色に魅了され、
もっと良い音を奏でたい!という思いで、いつの間にか一番長い期間継続できている楽器になりました。
二胡は軽くて持ち運びがしやすく(長いのでかさばりますが)、またあまりメジャーすぎない楽器なので
人々の話題をかっさらうことができ(?)、一見メリットが多いような楽器ですが、反面デメリットもあります。
まず和音が出せないので、伴奏らしい伴奏ができません。アンサンブル等ではメロディーパートを
担当することが多いので、めちゃくちゃ上手くならないとお誘いがかかりませんね・・・。
また、楽器にニシキヘビの皮が使用されているため、ワシントン条約に触れ、海外への持ち出しができないケースが多々あります。
自身も海外に長期間滞在する際は頭を悩ませましたが、
最近はニシキヘビの皮を使用しない二胡も開発されています。
なんとこちら手前の楽器は、本来ニシキヘビの皮を使用する部分に和紙由来の人工皮を使用しています。
それでいて音色を犠牲にしないよう度重なる研究を重ねた上で開発された楽器なので、
職人の方々には頭が上がりません。
こちらであれば問題なく持ち出し・持ち入れができますので、安心して海外に持参し、
慣れない土地での話題のきっかけの一つにすることができました(笑)。
自身はかなり燃え尽き症候群なところがあり、昨年演奏したことを最後に生憎楽器に触れない期間が続いてしまったので
反省しているところですが、最近では話題のポップスのカバーを動画投稿サイトにアップしている
アーティストの方々も多く、皆様めちゃくちゃお上手なので、練習意欲を久々に掻き立てられました。
また演奏の機会を頂けるよう日々練習に励もうと思っています。
皆様も二胡の演奏に興味を持たれたら、ぜひ動画サイト等でお気に入りを見つけてみてください。