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天皇の料理人のレストラン

松戸のNです。昨年、カンツール創立70周年のお祝いとして、社員に配られたお食事券をようやく使用しました。

松葉ガニや山形牛のお取り寄せも捨てがたかったのですが、今回選択したレストランは、ランチでさえ5千円以上しますから、この機会を逃したら一生行くことはなかったでしょう。

高層ビルの53階。最初に目を引くのは大きな窓と東京の風景。接客スタッフは気さくな方で、歓迎のオーラを出しながら、窓から何が見えるかを説明してくれました。

写真を撮ってもいいか遠慮がちに尋ねると、「むしろどんどん撮って下さい」と快いお返事。

さっそく窓からの眺めをパシャリ。天気が良ければ富士山も見えるそうですが、この日はあいにくの曇り空でした。

ここの総料理長は行幸啓晩餐会でグランシェフを務めてきたという経歴の持ち主。お料理番組にレシピの提供もしています。

シェフのおまかせコースは前菜、お魚料理、お肉料理、デザート、飲物という構成。

毎日食べたいくらい優しい味付け。どの料理にも小さい葉っぱや花があしらわれ、かわいらしく、メルヘンチックですらあります。

横たわったホタルイカは、まるで小人が眠っているかのよう。もちろん花まで全部食べられます。

ソースまで残さず完食すると「きれいに食べてくれてありがとうございます」と褒められました。

「お店の人がじっと見ている…」という居心地の悪さと引き換えに、タイミングよく料理が提供され、あっという間にデザートまで食べ終わってしまいました。

一生に一度といわず、10年後にもまた行きたい。そう思えるお店でした。