日本酒(清酒)のはなし🍶
2020.07.20
皆さん、お酒を飲むことを楽しんでいますか?
「会社の帰りに気のあった者同士でわいわいがやがや…」、「今日はむしゃくしゃしている。しょうがないからから酒でも飲むか!」、「今日はいいことがあったから、一杯飲んでその余韻に浸り…」と 飲む理由、きっかけは様々だと思いますが、どうせ飲むなら楽しく、気持ち良く飲みたいものですね。
そこで今回は、私の独断と偏見で「日本酒(清酒)」の愉しみ方の一例をお伝えできればと思います。
※清酒のタイプと香味
①吟醸酒(低温でゆっくり発酵させた清酒)
精米歩合60%以下の白米を用いて、いわゆる吟醸造りをした清酒で、固有の香味と色沢が 良好なものをいいます。
特に精米歩合50%以下の白米を用いて作られたものは、大吟醸酒の 名称を用いることができますし、醸造アルコールを使用しないものは、純米大吟醸の名称を用いることができます。
吟醸酒はリンゴやバナナなどのフルーティーな香りと淡麗で上品な味わいをもっています。
特に杜氏が丹精込めて造る清酒の芸術品と言えます。
②純米酒(米と米麹を原料として造られた清酒)
純米酒は、米と米麹だけを使用しますので、それらの風味を多く含んだ濃厚な味が魅力です。
モルト100%のウイスキーやビールに相当する製品と言えます。
また、精米歩合60%以下の清酒は、特別純米酒の名称を用いることができます。
③本醸造酒(白米と米麹、醸造アルコールを原料とした清酒)
精米歩合70%以下の白米を用いて造られ、香味と色沢が良好なものを言います。
酒質は純米酒よりも軽快ですが、深みのある味わいがあります。
精米歩合60%以下の清酒は、特別本醸造の名称を用いることができます。
※清酒のおいしい飲み方
清酒は温度や料理との組み合わせによって、いろいろと楽しむことができます。
清酒はビールやワインと比べて幅広い温度帯で楽しむことができるのが大きな特徴です。
清酒はタイプにより得意な温度があります。
①吟醸酒
吟醸酒の特徴は、香りのある酒として認知されています。
そのため味わい方は、香りを楽しみつつ、味わいを楽しむことになると思います。
なお、香りについても2タイプの香りがあります。
ひとつは「立ち香」と呼ばれるもので、お酒を鼻で嗅いだ際に香ってくる匂い。
もう とつは「含み香」と呼ばれるもので、お酒を口に含んだ際に口の中に広がる香りで「口中香」とも呼ばれます。
どちらも果実の様な香りが特徴ですが、飲む温度も重要です。
一般に吟醸酒の様に香りの高いお酒は冷やして飲まれますが、香りを楽しみつつ味わうのであれば、むしろ常温から少し温めたぬる燗にすると香りを楽しみながら味わえると思います。
なお、特に香りが高いタイプのものは、冷やしたものが良いとかと思います。
②純米酒
このお酒は名称のとおりお米だけで造られたお酒です。
そのため酒造メーカーのこだわりが強く出ているお酒と言っても過言ではないと思います。
お米の味を楽しみながら味わうお酒と言えます。
一般的には常温或いはやや冷やして飲まれていますが、むしろ温めの燗をお勧めします。
温めの燗にすることで、お酒の香りも立ち、甘味や酸味、旨味も更に増してきます。
コクのある料理、油ののった刺身など、よい肴になると思います。
③本醸造
大衆的なお酒で大手酒造メーカーを中心に製造されているものです。
このお酒は常温で飲用するよりもお燗にした燗酒で飲むのが一番だと思います。
特に冬場は更に熱燗にして香りと甘さを楽しみつつ、温かい食べ物と合わせると良いと思います。
今日でもこのお酒の味わいが好きな方は、まだまだたくさんいる様です。
清酒は嗜好品ですので、専門家などの意見も参考になりますが、自分自身で飲んだ時のおいしさが一番大切です。
つまり私たち一人ひとり食べ物の好みが違う様に清酒のおいしさも人それぞれです。
また、日本の各地域にはおいしい郷土料理があります。この郷土料理とその地域で造られる清酒はお互いに相性が良いとされています。
是非、いろいろな地域の清酒を楽しんでみてください。
ちなみに私のお薦めの清酒は、本醸造の高清水(秋田県)と土佐鶴(高知県)です。
(吟醸酒などは良いお酒なんでしょうが、バカ舌なのか好んでは飲みません。)
ああ、今日もまた帰りにスタンディングバーに立ち寄り、飲むんでしょうね。(薄笑いを浮かべて)
最後にワンポイントアドバイス。
◎「和らぎ水(やわらぎみず)」のすすめ(合いの手に 水をさすのは 良い上手)
日本酒の合間に水を差すのは正しい飲み方です。
といっても水で割るということではありません。
日本酒のグラスの横においしい水を用意して、時々飲んでください。
深酔いを防ぐ上に日本酒をよりおいしく味わえます。
また、すべての基本は適量を守るということ。
この基本を守ってこそ、日本酒も本来の健康効果を発揮できます。
なお、その適量ですが、一般的には1日2合と言われています。
これを一つの目安として、自分の適量を知り、爽やかに酔いたいものですね。