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成田名物「うなぎ」

日本全国にうなぎを名物と謳う地区がたくさんあるが、成田もその一つである。

千葉県成田周辺は、利根川や印旛沼といった豊富な水に恵まれており、古くからうなぎが食べられていた。
当時の庶民にとってはごく身近な食材であった。
しかし、それだけがうなぎ文化をつくった訳ではない。
毎年初詣客で賑わう「成田山新勝寺」(成田山)の存在も大きな理由である。

成田山は成田不動、お不動様などの呼び名で親しまれており、開祖は平安時代中期にさかのぼる。
平将門の乱(935年)が起きた頃、朝敵将門成敗を祈念して不動明王像を奉じたことがはじまりである。
後に源頼朝、千葉常胤、水戸光圀や徳川家ゆかりの有力武士の信仰を受け隆盛を極めた。
戦国の乱世に荒廃し寂れ寺となった時期もあったが、世情が安定すると江戸に近いこともあり、徐々に賑わいを取り戻してきた。
当時人気の歌舞伎役者であった市川團十郎の存在も人気回復に貢献している。

当時、團十郎は跡継ぎに恵まれずにいたのだが、成田山薬師堂で一心不乱に子授けを祈願したところ見事に待望の長男を授かったと言う。
それを機に歌舞伎の演目に不動明王の登場する成田山ゆかりの舞台を数多く取り入れて人気を博し、市川家は屋号を成田屋とする。
一躍有名になった成田山は参拝客が増えたと同時に、訪れる旅人をもてなす料理としてうなぎ料理が発展した。

うなぎには、DHA、EPA、ビタミンA、B1、E、カルシウム、コラーゲンと体に良い栄養成分が多く含まれており、旅の疲れを癒したに違いない。
今では、成田山表参道にはうなぎ料理屋がずらりと軒を連ねており、人気店の前に順番待ちをする人で大混雑している。
「川豊本店」「駿河屋」「菊屋」「大野屋」等が有名である。

そんな「川豊」の別館に行ってきた。
成田山参道にある本店から車で5分弱、庭園を有する古い日本家屋で良い雰囲気の店構えである。
こちらは本店と違って予約出来るので並ばないで済む。
あいにくの雨模様であったが、窓から満開の桜に彩られた川べりを眺めることが出来た。

うな重と肝吸い、うな玉を頼んでみた。
上品な仲居さんに運ばれて来たお重をそっと開く。
ふわぁ~と香るたれの匂いと炭の香りが食欲をそそる。
うなぎに山椒は欠かせない。
パラパラと均等に少し多めに振りかける。
新鮮な山椒の良い香りを鼻から一杯に吸い込み食べ始める。
うなぎは運動量の多い尻尾部分が美味いと言われている。
まずは左側の腹の部分に箸を差し込む。

そっと口に運ぶ。
ふっくらとした舌ざわりと、鼻に抜ける香ばしい匂いに目じりも下がる。
次は口いっぱいに頬張ると、ホワッホワッとした、ふわトロ食感、ジューシー、ジューシー。
無言で箸を進める。半身の尻尾部分にたどり着いた。
パリ、ジュワッ。
ブラボー!なんてうまいんだ。
ほっぺが落ちるとはこのことか。


うな玉に箸をつける。

ホワ~。
ほんのり甘い卵とほんのりしょっぱいうなぎのハ~モニ~。
大根おろしがまた絶妙。
続いて肝吸い。
ゴクリ。
くぅ~っ、なんということだ。

この世の楽園ここにあり。
箸をカラカラ、口をパクパク。
もう食べ終えてしまった。

 

こんな事なら、1.5尾の特上、大盛にしておけばよかったと後悔しても始まらない。
次回に取っておこう。
今度来る時は、電車で来て日本酒と一緒に食べてみたい。
充実した日曜の午後だった。