社員旅行2024
10月18日に1泊で神戸、淡路島への社員旅行を催行した。
以前は上着を用意して参加していたが、最近は半袖で十分になり、温暖化が進んでいることを実感する。
淡路島の気温は25度と汗ばむほどであった。
まずは腹ごしらえに瀬戸内海を一望できるイタリアンレストラン「GARB COSTA ORANGE」へ行きトマトソース味の柔らかい豚肉料理で舌鼓をうった。
その後「伊弉諾(いざなぎ)神宮」を訪れ、国づくりの伝説を学んだ。
はるか昔、天上に住む神々がイザナギ、イザナミに国づくりをするよう命じられ、大槍で混沌とした下界をかき混ぜて、すーっと引き上げた。
槍の先からぽたぽたと雫がしたたり落ち、みるみるうちに固まって一つの島が出来上がった。
これが淡路島である。
好きな映画「男はつらいよ」の寅さんの啖呵売「物の始まりが一ならば、国の始まりが大和の国、島の始まりが淡路島~」と続く口上の意味を再認識した。
次に淡路島の中心部にある名所「イングランドの丘」を訪ねた。
コアラが飼育されており、久しぶりに癒されようと獣舎に行ってみたが、案の定ピクリとも動かない。
精巧なぬいぐるみをユーカリの木に抱きつかせていても誰もわからないのではないか。
南あわじ市内のホテルに宿をとり、温泉や宴会で日頃の疲れを癒した。
普段は顔を合わせない社員同士交流することができた。
宴会では新人紹介や会長・社長軍対抗戦ゲームで大いに盛り上がった。
今年も長谷川会長軍の圧倒的勝利で、これで3連勝となった。
最後に私のカンツール勤続40周年を祝うサプライズがあった。
私の似顔絵や写真の描かれたケーキが用意され、ロウソクを吹き消した。
嬉しいような、気恥ずかしいような、久し振りの感激に包まれた思い出深い旅行になった。
宿の仲居さんからも「社長さん、良かったですね」と声を掛けて頂き喜びもひとしおであった。
翌日は、鳴門の渦潮観光船で自然の神秘に触れられると期待して乗船した。
大きな渦潮には出会えなかったが、ざわめき立つ波を見て海底まで吸い込まれるような渦潮を想像することで満足した。
神戸市内のレストラン「神戸ビーフレッドワン」にて昼食になった。
アメリカンやOGビーフとは全く違う神戸ビーフのにぎり寿司やステーキを味わい、若い店員に勧められるままに店オリジナルの神戸牛カレーを土産に購入した。
午後は生憎の雨模様となってしまい予定変更をして、海洋博物館見学を最後に解散となった。
解散後は、有馬温泉や京都、大阪で延泊する社員や帰省する社員など自由に楽しんでいたようである。
私は神戸に滞在し翌日に「大塚国際美術館」に行こうと計画していたが、日曜日は大変な混雑とバスの渋滞があると聞き諦めた。
そこで新神戸駅の山側にある徒歩10分の布引の滝を散策した。
この滝は「日本の滝百選」に選ばれ「華厳の滝(日光)・那智の滝(和歌山)」と並んで「日本三大神滝」の一つとされる名瀑なのである。
軽い気持ちで出かけてみると、なんとこの日は遊歩道の再整備中ということで迂回路を登らなくてはならなかった。
たくさんの階段、急な坂道を急ぎ登っていく。
息は上がり、額に汗が流れ落ち、口数も減ってしまう。
思ったよりもきつい。
行き交う人達は、リュックに飲料水、登山向きの靴にストックを持つ人も多い。
これは軽率だったと反省したが、もう遅い。
とにかく上流の水源地にある重要文化財「布引五本松堰堤」まではと歩を進める。
登ること1時間。
やっと水源地に到着。
明治33年に完成した日本最古のコンクリート製のダムであり、今でも神戸市民の貴重な水源として使用されている。
帰路は、ゆっくりと滝を眺めながら下山した。
布引の滝は「雄滝(おんたき)・雌滝(めんたき)・夫婦滝・鼓ヶ滝(つつみがたき)」四つの総称で、最上流にある雄滝は、高さ43mと見ごたえ十分の滝である。
滝の音、しぶき、豪快な流れから出るマイナスイオンを全身に浴びて、明日への活力を充電してきた。
来年も社員旅行に行けることを願って止まない。